人間は合理的?会議室がいつまでも存在する理由とは

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不合理な人間の性質

 

 

働くという行為は、すべて経済の大きな枠組みの中で成り立っています。

 

極端なことをいえば、経済に明るい人がいない会社は、経営不振に陥りやすいのです。

 

経済を知らずに会社を経営するということは、
地図も持たずにジャングルを探検することと同じくらい危険といっても良いでしょう。

 

しかし、一般に知られている経済学には、大きな落とし穴があります。

 

それは、人間の行動は必ず合理的であるという前提です。

 

経済学でいう合理的とは、最も利益を手に出来る行動を取ることになります。

 

実際の人間の行動について考えてみましょう。

 

タクシードライバーの勤務実態として、
お客の少ない日ほど長時間働き、
反対にお客が多い日はすぐに帰宅するというデータがあります。

 

経済学が述べるように人間が全員合理的な行動を取るなら、この勤務実態はあり得ません。
なぜなら、お客が多い日ほどたくさん稼げるので、早く帰るのは不合理といえるからです。

 

こうした点からもわかるように、人間は不合理な行動を取りうる生物です。

 

不合理性の解明に重きを置いた学問を、行動経済学といいます。

 

行動経済学では、先のタクシードライバーは「目標仮説」によって説明されています。

 

あらかじめ自分の中で目標を設定しておき、
それ達成出来たら帰るという働き方をしているのです。

 

この論理に則れば、お客が少ないときに長く働くことも納得出来ますね。
目標金額に達するまで働くうちに、時間が長くなってしまったのです。

 

経済学では説明しにくい事例は、私たちの生活の中にまだまだ隠されています。

心と経済の関係

贈り物で貰ったら嬉しいものとは、何でしょうか?

 

人によって価値観が違うので、贈り物を選ぶのは難しいですよね。

 

経済学の原則でいうと、人間がもらって最も嬉しいものはお金や商品券になります。

 

でも、お中元などで現金は贈れませんよね。

 

行動経済学の答えは、相手が手を出せない程度に高級なものです。

 

手を出せない程度というのは、給料の数か月分という意味ではありません。
普段は買わないけど、貰ったら嬉しい。
そういうものが贈り物には適しています。

 

皆さんが欲しいものも、当てはまったのではないでしょうか?
 

 

宣伝などで使われる「ワンランク上」という表現に、心を揺さぶられる人が多いようです。

 

この表現が受け入れられる背景として、
人々が常に使用可能な金額を自分の中で決めているという行動があるのです。

 

「使用可能な金額」とは自らの生活を維持する最低限の支出になります。
人間の自制心が、生活の崩壊を防いでいるのです。

 

自制心を超えた支出を招くものといえばギャンブルです。
競馬に関するデータに、興味深いものがあります。
最終レースに近づくにつれて、大穴狙いのお客さんが増えるのです。
大穴とは賭けている人が少ないため、当たった分の配当金が大きい賭け方のことです。
賭ける人が少ないということは、その分当たる確率も低くなります。
それでも「今日負けた分を取り返したい」という人々の心理は、
目標金額を達成したいというタクシードライバーに類似するものがありますね。

 

「損した分を取り返す」という心理は、
ギャンブルだけでなく株式や国債の取引現場でも見られる現象です。

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